転倒の仕方。バイクの選び方。怪我、事故。

[バイク装備の選び方（バイク）]

【転倒時の状況を理解すれば、どんなプロテクターが必要か解ると思います。】

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【転倒１】　（スピードが遅い時）

転倒時、地面のアスファルトに体の一部が接触した時の画像。

一番に「手、ひじ、ひざ」が同時に、アスファルトに付いている。

一番最初の受け身に力が入らなければ、その後の受け身も取れない。

スピードが出ていないので、この後すぐに起き上がる。

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【転倒２】　（スピードが遅い時）

この場合、一番最初に「ひざ、手」が付いている。

この次に付くのは「ひじ」。

同じく、直ぐに起き上がる。

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【転倒３】　（スピードが遅い時）

前方へ転倒した時。

「ひざ」が一番最初についている。

次に「手」を付こうとしている。

↓その後に、回転し「肩」を地面へ付いている。

この時点で、衝撃はほぼ吸収され無くなった。

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【転倒４】　（スピードが遅い時）

「ひざ」と「手」が同時。

こうみると、一見転倒時に最初に地面に接触するのは「手」「体の上半身」や「頭」だと思っていたけど

地面に最も近い「ひざ」は、最初に必ず衝突する事が多いと解る。

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【転倒５】　（スピードが遅い時）

「ひざ」と「手」が同時。

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【転倒６】　　（スピードが速い時）

「ひざ」と「ひじ」が同時。

（速度が速い衝撃は、手では耐えれないので（骨折の可能性）、先に丈夫なひじを付いている。）

↓速度が速いと、路面を滑る事が加わる。　（止まるまで）

滑る時は、主に肩と尻（ヒップ、臀部）も加えて摩擦の衝撃を受け続けている。

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他にも多くの転倒シーンも見てみたが、

最も多くの転倒時に共通するのが、体の出っ張った部分から衝突している。

下半身は「ひざ」、上半身は「ひじ」か「手」。

その中でも、地面の最も近くに位置する膝は、一番最初に接触する事が多いようだ。

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【結果】

衝撃の種類は２つ。

「衝突の衝撃」　　　　　　　　「摩擦の衝撃」

■転倒時の衝撃の種類 -------------

・第１の衝撃＝下に掛かる「衝突の衝撃」　　　　　（損傷＝打撲、骨折）

・第２の衝撃＝前方へ掛かる「摩擦の衝撃」　　　（損傷＝擦り傷、摩擦の火傷）

■衝撃の吸収する相手 --------------

・下に掛かる「衝突の衝撃」は、アスファルトと正面衝突で受け止める。　　　　　（衝撃＝大きい、時間＝短い）

・前方へ掛かる「摩擦の衝撃」は、アスファルトで水平に擦りながら受け止める。（衝撃＝小さい、時間＝長い）

■衝撃を吸収する自分の身体 -------- ■

・速度が遅い時、初めに「ひざ」と「手」を付く。　　（衝撃が弱いので、受け身の体制をコントロールしやすい選択を優先）

・速度が速い時、初めに「ひざ」と「ひじ」を付く。　（衝撃が強いので、衝撃に耐えれる強い身体部位（ひじ）を使う選択を優先）

転倒時の対応は、「衝撃の吸収ポイント」と「滑りのブレーキポイント」。

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【第一の衝撃】

大怪我につながるのは、転倒時に初めにアスファルトへ受ける、下に掛かる衝突の衝撃（第一の衝撃）。

この衝撃さえ吸収すれば、その後はいかに上手く滑り、早く止まるかだ。

この第１の衝撃をアスファルトへ「ひざ、ひじ、手」（衝撃の吸収ポイント）を付いて吸収できなければ、

「肩、胸部、腹部、頭部、腰、すね」の身体の重要箇所で

下に掛かる衝撃が無くなるまで、体へ衝撃が加わり続ける。

転倒時に「手」か「ひじ」を路面に着けない時は、体勢もコントロールできない。

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【第２の衝撃】

摩擦の衝撃（第２の衝撃）は、衝撃が弱いために体勢を整えやすい。

意図的にプロテクターの入っている箇所（滑りのブレーキポイント）を地面アスファルトに押し付けてブレーキを掛けれる。

「手、ひじ、ひざ、肩」、これらが地肌だったらブレーキは掛けれない。

人は痛いと力が入らない。

滑りのブレーキポイントが直接体となり、体の表面が摩擦され続ける。

滑りの距離が短ければ、

対向車線の車へぶつかる、電柱にぶるかる等の二次衝突が防げる。

滑りの速度が遅ければ、衝撃も少ない。

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まとめ①

事故は様々だけど、転倒時には

・第一の「衝突の衝撃」が必ず訪れる。８割はアスファルトが相手、残り２割は車や壁が相手。

・第二の「摩擦の衝撃」は滑る体が減速し停止するまで、二次衝突の可能性がある。

プロテクターは転倒時に体の損傷を軽減する為だけに使うのではなく、

・第一では体勢を整え

・第二でも体勢を整える

体勢をコントロールする事にも、プロテクターは使える。

激しく歩いたり、動かしたらしたらズレるプロテクターでは意味がなく

→「転倒時に、このプロテクターがズレたりしたら危険だから、あまり動かないように」ではなく

→「どんな転倒時にも体勢を整え、この所で衝撃を受ければ吸収できる。」の信頼性が必要。

転倒時に人が取る動作と、起こる出来事を予測し、対策を立てていれば

転倒中にも出来る事が多くあり、安全性が増します。

バイク装備の選び方。　　

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まとめ②

警視庁の統計では、死亡事故で最も多い損傷部位は

頭部が全体の５割

胸部と腹部が全体の４割を締めている。

だから、ヘルメットをきちんと締め、胸部プロテクターをきちんと着用することで損傷部位の９割を保護しよう。

・・・と推奨しているが、それはとても重要な事だ。

その目的は、頭部と胸部・腹部のダメージを、死亡に至らない程度に軽減する為だ・・・・・・・・が

一つ肝心な事に注目してほしい。

◆

・５０ｍ走のかけっこで、手を付いて、肘をついて、膝もついて、転倒すると

　手のひら・肘・膝の損傷を負う事がある。

・５０ｍ走のかけっこで、※両手を後ろに縛られた状態で転倒すると

　頭部と胸部打撲の損傷を負う事がある。

そして、バイクの転倒時に、グローブ、肘プロテクター、膝プロテクターがない状態で転倒するのは

「・５０ｍ走のかけっこで、※両手を後ろに縛られた状態で転倒する」事と同じ。

素の手、素の肘、素の膝、素の踝の着地は、鉄やコンクリート相手では打ち負ける。

肝心なのは事故を起こした時に

頭部と胸部・腹部に衝撃を受け死亡した人が

手・膝・ヒジ・足・腕・肩を「※負傷していない事」だ。

そして

頭部と胸部・腹部に衝撃を受けても死亡しなかった人が

手・膝・ヒジ・足・腕・肩を「※負傷している事」だ。

頭部と胸部・腹部に衝撃が達するまでに、どれだけ衝撃が緩和されているのかが

コンクリートや鉄の車体相手に、自分の命を守るすでだと言える事だろう。

ヘルメット、胸部プロテクターで直接の衝撃から守る事よりも

直接の衝撃を受ける前の衝撃緩和動作の方が重要だと、ここでは言いたい。

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